ここ2~3日ほど、さすらいとか怨念とか、爽やかな五月晴れに似つかわしくない言葉ばかり並べていましたが、そういえば素晴らしいGWの幕開けだったことを忘れていました!
それは、とてもいいお天気だったGWの初日にお出かけした、調布にある素敵な本屋さん「本とコーヒー tegamisha」でのイベント
『ミエッテのお菓子』の著者 メグ・レイさん来日ワークショップ! 〜ミエッテスタイルのパステルクッキーアイシング
です。
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miette はサンフランシスコにあるケーキショップ。もうずいぶん前のことになりますが、たまたまネットで見つけた可愛いケーキの画像にウットリし、どこのケーキだろうと思ったらそれがmiette でした。当然すべて英語であまりよくわからないし、サンフランシスコなんて一生行けるかどうかもわからない場所ですから、PC画面の中だけの、憧れの存在だと思っていたら、日本でレシピブックが発売されると知ったのがつい最近のこと。でもお安くはない値段と、ヴィーガンではないケーキということもあって、我慢しようと思っていましたら今度は遠くない調布の本屋さんで、オーナーのメグさんがいらして本の販売とセットでアイシングクッキーのワークショップとは! こ、これは行かねば! クッキーはヴィーガンじゃないだろうけど、これだけは許して、と(ごめんなさい)お料理上手のくるパンちゃんを誘って出かけたのでした。
何が可愛いって、見てくださいこのケーキを!
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アメリカンなんだけどアメリカンじゃない、素朴なんだけど洗練されていて、華美じゃないけどオシャレ。そんなケーキはどんなふうにして生まれたんだろう。アイシングクッキーはネットでは出てこないけど、きっとそこからこの可愛らしいケーキについて何かわかるんじゃないか。そんな思いでワークショップに申し込みました。
果たして当日。地元駅での待ち合わせもバッチリ、電車の乗り換えもバッチリ、駅からお店までの道も間違えず…順調だね~なんて言いながらいい気分でお店に到着すると、まだ誰もいない。ワークショップという雰囲気もしない。ガラス越しに店内をのぞき込んでいると、奥から店員さんが出てきて「オープンは11時からです」とおっしゃる。え? ワークショップは10:00からでは…と思ったら、なんと、手紙社さんは全部で3店舗あって、ワークショップが開かれるのはこの店舗ではないとのこと!
…ちーん
そう、ちゃんと知ってはいたのです、手紙社さんが3店舗あるということは。そしてそれをわかっていたからこそ、爽やかな青い空の下、お店に向かって歩きながら「イヤー順調だね~、到着して違う店舗だったりしたら、笑っちゃうよね~」と言っていたのです…!
まさかほんとに間違えてたなんて。
間違えて辿り着いたのはつつじヶ丘の本店でした。そちらの店員さんが先方に電話を入れてくれて、遅れても大丈夫ですよ、とおっしゃってくれたので、本店からワークショップが開催されるtegamishaさんまで15分程度の道のりを、ひたすらセッセと歩き、ギリギリでお店に飛び込むことができました。
さてさて。
ワークショップは、ミエッテのオーナー・ペイストリーシェフのメグさん、レシピブック発売元クロニクルブックスのかた、通訳さんが中央テーブルでお話をされ、実際のワークショップではミエッテシェフのナンシーさんが各テーブルを回ってアイシングデコレーションのアドバイスをしてくださるということでした。
メグさんは初期のバービーちゃんみたいなスタイルのワンピースとサブリナシューズのいでたちでとってもカワイイ! キュート! サンフランシスコに4店舗もご自分のお店を持っているバリキャリ女性には全然見えなかったです。喋り方も早口ではなく、丁寧な英語の響きという印象。でも笑顔の中にキリッとしたものを持ち合わせた、芯の強い感じを受けました。
そのイメージがさらに強まったのは、アイシングクッキーのワークショップが始まってから。
メグさんは、とても丁寧にアイシングに着色する方法を説明してくれました。ミエッテカラーという、ほんの少しだけビターなパステルカラーを大事にしている姿勢が伝わってきたし、それを素人の外国人(って私たちのことね)に教えてくださることが嬉しい。少人数のちいさなワークショップ、しかも海外だから通訳さんが間に入るのだし、簡単に済ませることもできるのに、そうではなくて、自分の仕事、自分の創り出す世界に自信をもって大事にして、妥協をしないその姿勢に感銘を受けました。
だからこそ、ミエッテのケーキはあんなに可愛らしい、ミエッテならではの世界を持っているんだ! と、すごく納得しました。そしてもっと素敵だなと思ったのは、いろいろ説明したけれど、自分らしさを大切に、どんな色でもいいんですよ、と言ってくださったこと。うまく言えないけど、素敵なこだわりを持っている、自分のスタイルを大事にしている人にそう言われると、なんだかとても自由になった気がしたんです。
実際にアイシングに着色し、クッキーに絞り出すときにはナンシーさんだけでなくメグさんも一緒にテーブルを回って細かく色やアイシングの硬さなどチェックしてくれて、色の感じを見て褒めてくれたりして嬉しかったです。
実際にやってみると、思っていたよりはスムーズにできましたが、売っているもののようにキレイに絞り出したり文字や模様を描いたりして仕上げられるようになるには、たくさんの練習が必要だなぁと思いました。クッキー自体も、表面がキッチリ平らに焼けていないと、アイシングがきれいに乗らないことがわかりました。
奮闘した結果はこちらです!
写真だとわかりづらいですが、このクッキー、3枚ともかなり大ぶりで、桃(いちばん右のクッキーです、見えるかな?)は手のひらくらいあるんです。ちなみに、まんなかはどんぐりで、左端はレモンです。
最後は、本にサインをしていただき、一緒に記念撮影も(*ノωノ)
ブサイクな日本人のオバサンについてはつっこまないで(笑) |
どんなものから影響を受けましたか? と質問したら「影響を受けたというものはなくて、すべて自分の中からでてきたもの、自分が創りたいと思ったものを表現したんです」というような答えが返ってきました(もちろんこの会話はすべて通訳していただいたんですけど…)。
帰宅してからレシピブックを読んでいたら、子どもの頃からアメリカの古き良きクックブックみたいなものを繰り返し読んで、お菓子を作って、そこへご自身がいいと思ったいろんなものを取り込んで自分の世界にしていったようなことが書かれていました。見た目だけでなく、もちろん味にもとてもこだわっていて、材料もかなり厳選してオーガニックのものなど選んでいるそうです。
それは、持ち帰ったアイシングクッキーを食べてみたときにもよくわかりました。土台のクッキーがとにかく美味しいんです。私は久しぶりのバターたっぷりクッキーにクラクラしてしまいましたが、それを差し引いて考えてみて、本当に美味しいクッキーだと思いました。アイシングデコレーションのためだけに焼いたのではないということがよくわかる味でした。そうそう、この土台のクッキーはすべてサンフランシスコから運んできたものだそうです。
私が英語に堪能だったら、例えばヴィーガンでミエッテの味を創るというような試みはありますか? なんて、そんなことも聞いてみたかったなぁーと思ったけれど(こういうことはある意味デリケートな問題でもあると思うので)、レシピブックを読んでいるとバタークリームにとてもこだわりと愛着があるようだったので、ヴィーガンはないかなぁ。
地球の未来に、牛を苦しめない酪農という道ができたなら、私もミエッテのケーキを食べられるのに…と、思いながら本を閉じました。でも、食べられなくてもいいので、いつかサンフランシスコのお店へ行ってみたいなぁ。
最後になりましたが、クロニクルブックスのかたと通訳さんのおかげでメグさんのお話をよく理解することができました。ありがとうございます。tegamishaスタッフの皆様、一緒に行ってくれたくるパンちゃん、ありがとう! いっぱい歩かせてごめんね…(苦笑)
メグさん、お仕事だけではなく日本で観光も楽しまれたでしょうか。和菓子の美しさや日本のカワイイものをたくさん見ていただけたらいいなぁと思いました。
Thank you very much, Meg-san!
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