2018年11月8日木曜日

BOOK AND BED TOKYO SHINJUKU


 ちょっとした機会があったので、以前から行ってみたかったところへお泊りしてきました。

 BOOK AND BED TOKYO
 
 私が行ったのは新宿店
 
 HPによりますと

   ふかふかなマットレスも無ければ、
   低反発の枕も無ければ、
   軽く暖かな羽毛の布団も無い。
   最高な環境での良い寝心地は、
   ここにはありません。
   あるのは、
   読書をしてたら(マンガでも良いですよ)
   いつの間にか夜中2時になってて、
   もうあとちょっとだけって
   まぶたが重くてたまんない中も読み続けてたら、
   いつの間にか寝てしまった。
   そんな、誰もが一度は経験した事があるであろう
   最高に幸せな「寝る瞬間」の体験です。

   だから、コンセプトは泊まれる本屋®︎。
   (あ、本は売らないです。言うなればってやつです。)
   「映画を観てたら寝ちゃった」とか
   「友達とLINEしてたら寝ちゃった」とか、
   とにかく「好きなことをしてたら、うっかり寝ちゃった」って
   最高の「寝る瞬間」の体験じゃないですか?
   そんな「寝る瞬間」に至福の体験を用意してくれるホステルを、
   本をテーマに自分たちで作る事にしました。

 と、あります。
 果たして、そのとおりの場所でした(笑)


 全体的に若い子向けの、オシャレな空間なのですが、あまり気後れしないのは本屋さんのような雰囲気だからでしょうか。
 ここ数年の外国人観光客増加に対応して造られていることは間違いないと思われ、実際にお客さんの割合は日本人と外国人が半々くらいだったような気がします。

私の冬物語が…

 ベッドはドラえもんが喜びそうな、奥行が長くて幅のせまい押し入れみたいなスペースです。すぐ上の写真、本棚の横にカーテンがついているのがおわかりでしょうか。このカーテンを開けるとベッドです。しっかりしたドアで仕切られているわけではないので最初こそちょっと不安でしたが、金庫もちゃんとついているし、ぐっすり眠れました。
 翌朝にはもはや自分の部屋状態で、出ていくのが惜しいような気さえしました(笑)

 面白かったのが、チェックインして自分のブースに入ると、シーツと枕カバーと一緒に本が1冊置かれていること。
 スタッフさんが選んで置いてくれるそうなのですが、お勧め本だったり、お客さんをなんとなくイメージしたりと選び方はいろいろらしい…と別のお客さんにスタッフの子が話しているのを小耳に挟みました。私のブースに置かれていたのはなんと

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 戦争直後、復員してきた男二人の物語。
 作者の山田参助さんがインタビューで「戦中と高度経済成長期の日本を書いた物語はたくさんあるのに、そのあいだが(全く無いわけではないが)スッポリ抜け落ちている。それを知らないと、日本人がどうやって戦後から立ち直ったのかわからない部分があるんじゃないか」みたいなことをおっしゃっていて(解釈違ってたらすみません)、なるほど!と思った。そして、内容濃ゆすぎ。野犬を殺して屋台の鍋に入れて、肉入りだよ~って売上アップを狙う話とか、作者の描く野犬の絵が可愛いだけにウッとくる。でも当時は当たり前すぎる話だったのねきっと。戦災孤児も、パンパン(ってわかる人いる?)のおねえさんも、そこらじゅうに居たんだよね。
 このホステルは歌舞伎町にあるのですが、チェックアウトして歌舞伎町をウロウロしていたとき、ああ、この場所も焼け野原になり、戦後すぐはバラックが立ち並んで、あれよ星屑の世界が現実だったのだな…と思ったけれど全然想像がつきませんでした。あれだけの歓楽街で、ビルがいっぱいで。漫画を読んだ後だけに、胸が痛かった。

 そんなわけでだいぶ話が逸れましたが「こんな漫画を私のブースに置いていくなんて…私のことを知っているのかも、ここのスタッフさん」と思ってしまった。
 しかし!
 ぐいぐい引き込まれてしまう漫画で、続きが読みたかったのになぜか1巻しかなかったの! ここのホステルに対してそれだけが不満だわ(笑)勧めるなら全巻揃えておいてよ~! 今、全巻オトナ買いするかどうかすっごい迷っています(笑)



 さてさて 




 階段状のスペースには雑誌やアート系の本が並んでいました。私の好きなrelaxもたくさんありました!


relaxに入ってたPERKS ANS MINI(洋服ブランドみたい)の広告ページ。オサレすぎる

 小説系よりは、オシャレ雑誌やアート系、コミック、フォトエッセイといったものが多いですが、小説ももちろんありますし、外国語の本、そして子ども向けの絵本も揃っていました。また絵本のセレクトが良くて、すっかり読みふけってしまった。


こういうコラージュのイラストは永遠に憧れ

 広くはないベッド(もっと広いのもあるみたい)だけれど清潔で居心地がいいし、コンセントあり調光あり、フリーWiFiもバッチリだし、何よりもスタッフの子たちがとてもイイ感じ。
 フレンドリーだけどラフすぎず、丁寧で気持ちの良い応対で好感度大!でした。
 私はそこそこ年齢高め層に位置するお客だったと思うのですが、若い子が多いなかでも全然そういうのが気にならなかったのは、スタッフのみなさんのおかげもあるんじゃないかな?
 ホステル全体の雰囲気は、そのときどきで変わるそうで、読書に没頭するお客さんがおおい日もあれば、泊り客同士で盛り上がって国際交流の場になったりすることもあるそう。

 カフェとバーがありますが、バーは夜の8時までだったので、ちょうど向かいにあったよなよなのビールバーへ!



 エライ混んでいて、めっちゃはじっこの狭い席に通されてしまったのと、オツマミがなかなか出てこなかった(キュウリの薄切りだけなのに…)のがちょっと残念でしたが、スタッフさんの雰囲気も悪くなくて、それなりに楽しく飲めました。

 とりあえず、冬物語を飲みつつ「僕だけがいない街」全巻をモウロウとしながら読破後、就寝…


 翌朝は、パジャマのまんま、カフェスペースでダラダラ



 小さなカフェスペースなので大したものはないのかと思いきや、スタバもびっくりのパフェみたいな甘い変化球コーヒー(ゼリー入りとか)の種類が充実。しかしオバサンはやっぱり普通のブレンドコーヒーをホットでお願いしたのでした。スタッフさんにさんざん説明させておいて…
 アボカドトーストは、パンが真っ黒で面白かったです。食べ物、飲み物全般を黒で揃えてるみたい。またこういうのがインスタ映えらしくて、ハッシュタグで検索するといっぱい出てきます。

 観光や用事でさっさとチェックアウトする人も多い中、パジャマでウロウロしてギリギリまで本を読み漁っちゃいました!

 とても面白かったし、そんなにお高いところではないのがまたありがたいので、なにか機会があったらぜひ一度行ってみてくださいね~ (*^-^*)




 

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